サユリ1号 一巻

サユリ1号 v.1 (ビッグコミックス)
スピリッツで連載してるのを少し見て、「この漫画おもしろい…」と思って以来ずっと欲しかったのだが、家の近所や大学近くの本屋に無くてずっと買えなかった…はずが、今日メガーズ行って五巻まで普通に売ってて1、2巻購入。てか、この漫画すごい。
主人公ナオヤが小学生の頃に頭の中で作り上げた理想の美少女「サユリ」。その「サユリ」そっくりな女の子(大橋ユキ)と大学のサークルで出会う…ってのが最初のストーリー。この大橋ユキが洒落になってない。
主人公の幼馴染の、ボーイッシュで、化粧っ気の無く、さっぱりとしたトモコに対して、ユキが友人達に語ったセリフ。

「ひとり、ちょっと気になる先輩が先輩がいるんだ。」
「マジで?男?」
「(目をつぶって)・・・・・・・・ううん、女の人。サバサバしてるって同性(オンナ)からすごく慕われてる先輩(ひと)なんだけど、・・・・・・・あたしから見たら、あのテの『自然体』って不自然以外の何物でもないな。」
「・・・・・・どーゆー意味?」
「(目を開けつつ)…たとえばさ、男の前でしゃべり方が変わるのと変わらないのとじゃ、少しくらいものごしがやわらかく変わるほうが『自然』で、いこじになって変えないほうが不自然だと思わない?
男にはかわいいって思われたいもん。
めかすことも媚びることも、女(メス)として至って自然なこと。 それを嫌悪する方がよっぽど不自然。」
「・・・ただ単に服とか興味ないだけじゃねーの?」
「・・・・・・・・・もっと根深いと思うな。(右手で頬杖をついて) あたしが思うにその先輩は、“ノーメイク“という化粧をしている。・・・・・・そういう人たちって、見てらんないっていうか・・・
なんせあたしは、小学校にあがる前には、自分の顔の
どの角度が
どう見えて
どうかわいい
知り尽くしてたよ。」
一ここでトモコが手鏡を見つめつつ、口紅をつけようとしているシーンに移る

伝わりづれぇ・・・表現力の限界だ_l ̄l○
現物読んでるとホラーでもないのに、背筋が寒くなる。ここのシーンなんか、心に“つらら“を何本も突き刺されたような気分になった。正直目が離せなくなる。
あと、それぞれのシーンが幾度も繋がってておもしろさを構成してるせいか、分析しようとするとかなり複雑だな…この漫画。読んでるときは気付かない部分でもかなり凝った演出してるよ。
立ち読みよりも家に持って帰ってじっくり読んで欲しい漫画だなあ、これ。