メタルサーガ 〜砂塵の鎖〜  ☆☆☆☆

METAL SAGA ~砂塵の鎖~
10年以上前に出た名作「メタルマックス」シリーズの新作。
中世を舞台にしたRPGが多かったのに対して、このゲームの舞台は荒廃した近未来。当時のキャッチフレーズは「竜退治はもう飽きた」。
このシリーズには魔法だの、神や精霊のご加護を受けた伝説の武器なんぞ一切なく、あるのは戦車と銃火器のみ。この世界では戦車を作り出す技術はほとんど残っていないため、戦車は「失われた文明の遺産」と扱われ、珍重される。主人公は有害なモンスターを駆逐するハンターなのだが、この戦車を手に入れないことには一人前と見なされないので、例えば初代メタルマックスの場合、戦車を持っていないと、
「クルマのねえハンターだと? そこいらの鉄くずみてぇになるのがオチだな!さっさとやめちまいな!!」
とか言われますが、一旦戦車を手に入れてさっきの人に話しかけると、
「旦那!装甲タイルお安くしときますぜ!へへへ…。」
と全然セリフが違います。(現実にもこういうこと多いですね!)

んで、その戦車ってのはレベルアップもしないし特技なんぞも覚えない。ただ、白兵戦と比べて重厚な装甲があり主砲、機銃、エンジンなどのパーツを換えたり、改造することでことでどんどん強くなる。(ただし、大量に金がかかる。)
人間のHPと同じように「SP」ってのがあり、これが0になっても戦車は別になんともない。が、そのままダメージを受け続けるとどんどんパーツが破壊されていく。「主砲:小破」とか「エンジン:大破」とか。「小破」ならまだパーツが使えるものの、「大破」になると修理しないと使うことすらできなくなり、さらに戦車の本体である「シャシー」が破壊されると、人間が外に出て戦わなければならなくなる。

そしてボス敵は「指名手配犯」。
有害なモンスターの中でも特に強いものや、人間の中でも悪いことをした奴。それだけに強く、なかなか倒せる相手じゃありません。時には偶然出会ってボコボコにされることも。
倒せばハンターオフィスから賞金がもらえます。
以上がメタルマックスシリーズの特徴。

そして今回は

敵の位置とかが関係してきて、さらに戦闘が熱くなっている。空中にいる敵は対空砲で攻撃したり、遠距離にいる敵はミサイルで攻撃したりしないと攻撃が当たらなくなってます。
それに従い、改造も熱くなっていて、いろんな敵に対応できる戦車を造るもよし、空中の敵に特化した戦車を造るもよし、大砲を三本備えた戦車を造るもよし、ペイントで好きな柄や色に染めるもよし…とやりたい放題できます。
今回は世界自体がさほど荒んでいないようで、初代メタルマックスの時のように山賊に襲われないために村ぐるみで武装している村、とか、メタルマックス2のときのようにオープニングで育ての親を焼き殺されたりするようなことはないですな。
町から町へ鉄道が通っていたり、町のトレーダー(行商人)から「この町の穀物を向こうの町へ持っていけば高く売れる。ただし、あそこのトンネルが開通すると需要が変わってきそうだ…。」というような話が聞けたりと、「生き残ること第一…」というわけではなく、ある程度平和な印象が。
ただ、このゲームの不満な点がロード時間。
町に入るたびに3〜7秒くらいロード、ロード、ロード。HDD対応になってるからBBユニット持っている方はソフト自体をインストールすることで少し解消されるらしいです。

最後までやりましたが、全体的に楽しめました。時間があればまた2週目とか賞金首オンパレードとかやりたい。