VIP系まとめブログを源流から考えてみる

今でも現役かつ、最も古くからやっている所は『2ちゃんねらー裕子』(2001年12月3日〜)ですが*1、源流は『2ちゃんねる研究』(2000年8月(?)〜2002年12月末終了、URLはミラー)です。
この頃はスレッド紹介という意味合いが強く、「スレッド紹介をネタにして文章を書く」という意味合いが強く、板の限定もされていません。ニュースサイトに近い分類に属します。

少し後で平行する形で出てきたのが『スレの社』(2001年夏ごろ?〜2004年1月)。2ちゃんねる研究と違うのは、スレッド紹介がメインとなり、「如何に多くの良スレを紹介するか」という部分に力点が置かれており、よりニュースサイトに近い…というよりは「2ch専門のニュースサイト」と言ってよいでしょう。コメントは少なくなります。
VNIの一員として出てきた『2ちゃんねらー裕子』が開設されたのもこの時期です。(2002年代)『2ちゃんねらー裕子』もスレの紹介がメインで、ほんの少しだけおもしろそうな書き込みを載せるだけでした。


で、この後に出てきたのがブログを利用した2ch『モナー総研』(2003年10月〜2006年4月)や『閑。』(2004年3月〜2005年10月)です。
モナー総研』は比較的VIP系まとめブログに似ており、内容コピペの途中に管理人のコメントが入ります。ただし、VIP系まとめブログほどの更新量は無く、コメント欄による雑談もありません。ニュースサイトとしての流れからは少し外れた形です。
『閑。』もいろんな板から部分的におもしろい書き込みを抽出していました。多くても5〜6レスぐらいですかね。かつてのワラタ2ッキと同じスタイルです。その絞込み方が秀逸で、今のVIP系まとめブログ並みの更新量をほこり、いつもコメント欄がにぎわっていました。「途中で管理人のコメントが全く付かない」、「コメント欄も楽しむ」という要素が付いたのは『閑。』からだと思います。


この後に出てきたのがゲーム関連の板に絞った『RPG板ウォ(゚∀゚)チィ!』(2004年9月〜2006年5月30日)ですね。
ジャンルを絞ったものは『泣ける2ちゃんねる』(2002年3月〜)や『2ちゃんねるの超怖い話』(2004年3月〜)があったのですが、ゲームというジャンルを選んだことで非常に人気が出たと言えます。『RPG板ウォ(゚∀゚)チィ!』はゲームというジャンルを除けば、ほぼVIP系まとめブログと変わりません。(だからこそ、今回の祭りの標的になったのですが…) VIP系まとめブログの碁盤を作ったと言えます。


次に出てきたのがVIP系まとめブログの始祖、『ニュー速VIPブログ(`・ω・´)』です。流れの速く、人口の多いVIP板を使ったことでとんでもない人気が出ます。そして一連のVIP系まとめブログが開設されます。フォント強調や、amazonをオチに使うネタは一連のVIP系まとめブログが作ったようです。アフィリエイトが増えてきたものここからです。
VIP系まとめブログの頂点に立っていた『ニュー速VIPブログ(`・ω・´)』ですが、2006年以降ぱったりと更新が途絶えます。その後に台頭してきたのがナンバー2の『ニャー速。』です。そして、この騒動…と。

要するに「VIP系まとめブログ」ってのは大本の『2ちゃんねる研究』や『スレの社』の流れを継いでいて、その二つがニュースサイトの『俺ニュース』(URLは過去ログ断片)や『TECHSIDE』あたりの影響を受けているので、VIP系まとめブログは「まとめサイト」としての側面は薄いわけです。*2

かなり大雑把ですがこんなもんでしょうか。

↑のまとめ

2ちゃんねる研究

スレの社

モナー総研、閑。

RPG板ウォ(゚∀゚)チィ!

ニュー速VIPブログ(`・ω・´)

ニャー速。と他のVIP系まとめブログ

*1:更新がストップしている所も含めると2ちゃんねる名スレの部屋(2001年10月25日〜2005年10月31日)が現存する最古参だそうです。(情報提供:古参N速君さま ありがとうございます)

*2:2ちゃんねらー裕子』もニュースサイトの一派とも言える『ちゆ12歳』の影響を多いに受けている。