映画版クレヨンしんちゃん

朝10時半ぐらいに起きる。
飯も食わずにPCを付けると、日本史・軍事関連に造詣が深い友人からメッセで話しかけられる。何事かと思ったら「ぜひとも見て欲しいアニメがある」とのこと。アニオタでもないし普段そんなこと言わないような奴なので、ちょっと気になって見てみることにした。


で、その例のアニメというのがクレヨンしんちゃん・嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
これがすごい。



この動画の5:23から始まる殺陣のシーンがあるんだが、それからして本当によく出来てる。


製作側が「日本刀同士だと、刃をむやみに合わせると折れる」ということをよく分かっているせいか、相手の刀を落とすにしても、相手の力が入る一瞬を狙って軽く払うように落としたり、自分の刀の柄に近い部分に刃を合わせて落としたりしてる。もうここで「こ奴……出来る!!」って感じですよ。しかも、最後の山賊親分の制し方がたまらない。
なんつーか、そこらの三流芝居とかだと「安心せい、峯打ちじゃ」とかフザけたことをのたまうのだが、この映画では相手の剣を捌いたところで剣を何度も突きつけてる。これはもう相手の間合いを完全に盗んでしまってる、つまり「お前の剣はもう見切っていて、どうにでも出来る。分かるだろう?」と相手に説いているのと等しい。で、親分の方も分かってるんだけどやっぱり認めたくないがために剣を振るってボッコーンですよ。本来なら突いたり斬ったりしちゃっていいとこなんですがボッコーン。そんだけ剣の技量差があるからこういうことが出来るわけです。かっこいい。


というか、この映画、各地で絶賛されてるらしく、Wikipediaに関しても
Wikipedia - クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦


アニメーション映画であるが、丁寧な戦国時代の演出と、話の軸となる姫と侍の恋物語がうまく働いている本格的な時代劇である。制作に際しては文献調査や時代考証に力が入れられており、見事に戦国時代の風景や生活が描写されている。特に当時の合戦の戦術を忠実に再現した合戦シーンは見物。ラストの驚くべき展開には大人も驚かされ、かつ感動させられた。また、数多くの賞を受賞したことでも有名である。本作は劇場版クレヨンしんちゃんの最高傑作との意見もあり、同時にクレヨンしんちゃん最大の異色作という意見もある。
こんな感じ。


また、2ch軍事板にても異色の評価が、

【質問】
戦国時代の戦闘描写が史実に忠実な映画って,何かありますか?


【回答】
クレヨンしんちゃん・嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」
騙されたと思って見て見ろ,戦闘描写ならあれほど史実に即した物は他に無い
少なくとも「なんちゃって戦国」物の大河なんぞよりはよほど優れている.

あの頃はまだ剣術も普及して無かったし,武将クラスは太刀を佩用,腰に差す打刀は雑兵の武器.
劇中でも又兵衛や太郎左衛門らは太刀,それ以下の雑兵らは打刀だったよ.
ここらへんも時代考証がしっかりしてると言われてる所以だと思われる.

また,篭城戦で,鉄砲隊の第一射撃の後の弾込めで
「防ぎ矢!」

奇襲戦では,遭遇→槍合わせ→相手が背を向けた機を逃さず
「馬上,前へ!」

そのほか,「早駆け!」→鳴り物が,ドンドンドン!! とか,めちゃ燃えたよ(笑).

(後略)

と、これ以上無いくらいに褒められてます。


自分は日本史詳しくないので、攻城兵器あたりを見て「うわ、何かすげえ!!」と思ったぐらいだったんですが、そこまで忠実に再現されていたとは。


ストーリーに至っても文句無しの出来。
まあ、見なければ分からんと思うのでYoutubeのアドレスでも置いときます。時間は決してムダにならないはず。
Youtube - クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 検索結果

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