ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者

ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者

ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者

こないだ実家帰ってるときに読んだ本。結論から言うと微妙だった。


何故微妙かと言うと、「ポアンカレ予想がどんなものか?」ということを解説しようとしている本を期待していたのだけど、実際は「ポアンカレ予想に関わった数学者たちの人生ダイジェスト」という意味合いが強くて、トポロジーそのものやポアンカレ予想の説明が思った以上に少なかった、という点。ただ、トポロジーそのものは予備知識の全く無い人間に対して解説するのは非常に難しいし、翻訳上の問題から比喩の微妙なニュアンスなどがうまく伝わらなかったりしている部分もあり、結果的に微妙という部分もある。


最初のトポロジーの基本的な説明や、最終的にポアンカレ予想の証明を導いたペレルマンが用いた手法などは楽しく読めたのだが、予めNHKのポアンカレ予想の番組を見ていたから理解できたゆえに楽しめた、というような部分もあり、その辺りを考えるとやはり微妙。


新宿の紀伊国屋本店で新刊で置かれていたから衝動買いしたものの、理想としては古本屋で買うべきだったな、といった感じの本か。