「見る専」の出来ること

正直「見る専」という言葉は好きじゃないのだけど、自分への皮肉としてちょっと使う。


単純な話、アイドルマスターMADが面白くないんだよね。少なくともつまらないジャンルだと思われてるよね。ニコニコユーザーの大半は動画に草を生やしに来るんだから笑い所のない動画なんて忌避するもん。ニコマスがジャンルとして笑えんジャンルと認識されたおかげで、総じてアピアランスが下がった。毎時ランキングで見かけることもほとんどない。ののワさんだけは大人気だけど、MMD系列で活躍してる。ニコマス\(^o^)/

料理を作る人と食べる人

このサブタイトルだけでピンと来る人もいると思うのだけど、「(ニコ動の視聴者)⇔(ニコ動の動画作成者)」の関係ってのは「(食べる人)⇔(作る人)」の関係とよく似ていて、ニコ動というのはいわば「料理が勝手に作って置いてあって、それをひょこひょこ来た人が勝手に調味料(コメント)かけて食ってる」ような図式。だから、そこにある料理をまずいと思うなら黙って立ち去るべきという倫理観が出来上がっていて、「ここをこうした方がいい」と食べる側が一方的に言うと「じゃあお前が作れ!!」という話になる。


前にニコマス*1をラーメン屋台群に例えてtwitterでつぶやいてたことがあるのだけど、ニコマスというのは、
「俺は醤油ラーメンが好きだ!! 好きで好きで死ぬほど好きだ!! だからラーメン作る!!1!」「味噌ラーメンが好き過ぎて、顔が黄土色になりそうなのでラーメン作ります!!!」 「じゃあボクは塩ラーメンがマジで好きなのでラーメン作るぜ!!!!」 「なんか皆ラーメン作り始めたから、俺はスープ作るぜ!!!ひゃっほう!!!」「製麺技術を持った私の出番ですね。はあああ!!!(麺作成)」 「メンマはあっしに任せてくだせぇ!!!」「ではこちらでラーメン運送して、配達しますかね・・・!!」 「長編ラーメン作ったよー。」


ニコニコ民A「な、なんだこのラーメン屋の群れは・・・!! しかもこのラインナップ・・・!! その上タダだとッッ!!」
ニコニコ民B「びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛ぃ゛!!!」
ニコニコ民C「しかも……、どんどん店が増えていく……。種類もだ……!」


その後もニコマス屋台群は大盛況で、通常のネット屋台群なら半年ぐらいのところをまるまる2年間、しかも屋台群そのものがすごい勢いで成長し続け、常時と言っていいほどラーメン祭や大会が行われ、店長同士の技術交流や交遊も活発で、諍いも比較的少ないという類稀なるコミュニティだったわけです。
しかし、最近になってようやく成長も落ち着き、老舗の店も多少少なめになってきたところ。



ニコマスとラーメンの違うところ、そして「見る専」のできること

ラーメン屋が閉まってしまうと、そのラーメンは二度と食えなくなるのに対し、ニコマスは作成者が動画削除しなければ、ニコニコ動画が存在する限り動画を楽しめるというのがあるわけで、膨大な過去動画を検索してピックアップしてくるのは自分たちの仕事でもある。


また、話を「料理」にちょっと戻すと「器(うつわ)」ってあるじゃないですか。
おいしい料理は良い器と出会うことで一層その良さが引き立つように、文章とスクリーンショットを器として動画を紹介することも自分達の役目ですよ。陶芸家と料理人は全く違うけれども、違うなりの良さがあるからお互いが引き立つし、料理の持つ印象そのものを変えたりも出来る。


しばらくブログを放置することになったあげく、復活してもロクに記事書いてない俺が言うことではないのかもしれないけど、見る人が「わからない」とか「敷居が高いけど何か興味ある」という時にわかりやすくニコマスを紹介するのがニコマスブロガーの本位じゃなかろうか。「花見川@ニコニコ部」を創設した理由の1つだったし、自分も初心を如何に忘れていたか、今ようやく気付いた。




ニコマスが本当に終わるときが来たとしても、「見る専」にとってはまだ終わりじゃないだろうなと思う。*2
「過去の掘り出し」と「ニコマス文化・技術の継承」を考えるとやることはたくさんあるだろうし、今はもっとやることがたくさんある。
(現にニコマス屋台群は今も大盛況だからこそ、これだけ議論がヒートアップしているともいえる)




見る側が不安になるのも、そういう「紹介する側としての見る専」の活動が不十分であるとも言えるのだよな。
正直、記事書いてなくて、スマンカッタ。
     
     

*1:ニコニコ動画アイドルマスター関連動画群、及びそのコミュニティを指す。

*2:終わる、としたらニコニコ動画消滅か法律関連だろうけど