正直このアニメは狂っている。
萌え少女が毎回理不尽な理由で主人公を鬼棍棒(正式名称:エスカリボルグ)で惨殺⇒魔法少女風に蘇生というのが定番となっている。しかもその殺し具合が血が噴水のように出たり、脳漿飛び散らしたりと、やたらグロい。何でここまでグロいのかを考えてみたら、主人公がドMだからという結論に落ち着いた。
(以下ネタバレ注意)
極限のMであるさくらくん
さくらくんはMの中でも超ド級のMだ。まさしくOPテーマの
踏んで縛って叩いて〜 蹴ってじらして吊るして〜
で〜もそれってボクの愛なの〜
というように毎回ドクロちゃんの愛の象徴とも言える惨殺行為を受け入れているからだ。『殺したい程好き』という言葉もあるが、実際殺されていては命が持たない訳で、フィクションの中でのみ成立する愛のカタチである。これがどういうことかと言えば、アニメを見ている側にMが多いという話になり、大好きな女の子にことごとく虐められたいという心理が反映されていると言える。ドクロちゃんが好きな人は自分が病的なくらいのMかどうか気をつけた方がいい。え、俺? もちろんドMですが。
良質のコントアニメ
このアニメの特徴として、「さくらくん」と「ドクロちゃん」、「しずきちゃん」*1を除いた人物はほぼ『記号』扱いであり、物語の進行の上での道具にすぎない。だから生徒会長がサルになったままでも大丈夫だし、映画館で主人公が血しぶき上げても平気だし、クラス全員でさくらくんに毒入りカレーを食わせても大丈夫なわけだ。そのためか非現実感をすごく感じる。でも、ここまで開き直ることでおもしろさを出し、笑いを取ることに成功している。
この構造はどこかで見たことがないだろうか? これは「コント」のシステムに似ているのだ。「ドリフ」とかのアレである。個人的には「志村けんのだいじょうぶだぁ」の夫婦コントに似ているように思う。
もちろんドクロちゃんがボケ役であり、さくらくんがツッコミ役であり、しずきちゃんが常識的な第三者。極端な話、『ドクロちゃん』と『さくらくん』さえいれば話が成立するのだ。
ぴぴる ぴるぴる ぴぴるぴ〜〜〜
まとめると、「撲殺天使ドクロちゃん」はドMのための良質コントアニメということです。わぁい! 俺にはピッタリだね!!!