ブロゴスフィアは2chを越えられるか

テキストサイト全盛期、ネット上で最も力を持った存在は2chでした。
手軽でおもしろく、暴走することは多少あるけれども、やはりある程度のセーブがされていました。HTMLの扱えないネット好きも集まっていたからです。そして、「祭り」という武器を使い、ネット上で唯一恒常的にリアルへと対抗することができる存在として、絶大な信頼が置かれていました。

しかし、ある日、「ブログ」というツールが台頭しHTMLが使えない人たちも発言ができるようになりました。しっかりとした議論を行いたい人は、やはり完全な匿名な場ではうまく議論が行えません。そのためある程度の考えを持った人達は、みんなブログへと移ってしまいました。
するとどうしたことでしょう。2chは今までセーブされてきたようなケースにまで「祭り」を適用するようになり始めたではありませんか。*1 *2
「祭り」はみんなで楽しく断罪するものでした。しかし、今のは道理が通ってない分楽しめないし、「祭り」というよりも歯止めが効いてない分、何かの自然災害のようでした。いわゆる「炎上」です……。

ブロゴスフィアというアンチ2ch

そして気に入らないことがあれば火をつけて回るチャネラーに対して、ブロガー達は違和感を持つようになってきた、というのが今の状態でしょうか。
まとめると、テキストサイト時代は2chがほぼ絶対的な力を持っていたのに対して、現在では2ch、ブロゴスフィア、さらにmixiを加えた三勢力が存在しています。*3 もし2chサイドが理不尽な理由にてブロゴスフィアを攻撃すれば、周りのブログから一斉に批難を浴び、ソーシャルブックマークにて晒し上げが行われます。(ソーシャルブックマークの第二2ch化)
もっとも、2chそのものの人口も増加しており、各板における主張が分裂してきているのも事実です
2chやテキストサイトネットそのものへ向かう姿勢を取っていることが大多数(内向的)でしたが、ブロゴスフィア比較的リアルそのものへ向かう意見が多い(外交的)。これはブロゴスフィアが2chとは別の形で力を持つことを意味しているように思える。おそらく、2chは現実社会を否定することで力を得てきたけれど、ブロゴスフィアは現実社会を肯定することで力を得るはずだ。

この二つが共生していく形を取るのか、それとも2ch側が衰退するのか、非常に興味深い部分だと自分は思う。

*1:例1:VIP系まとめブログ炎上事件

*2:例2:半熟たまごクレーム事件

*3:もっともmixiの場合には人口はピカイチであるものの、特に「何かをやろう」という意思は感じられません。