こどもの頃に描いた未来都市

少し自分語りをする。
http://www.kajisoku.com/archives/eid1262.html


世界中の都市オタク達が集まる掲示板「skyscrapercity.com」において、“世界一未来的な都市”決定戦が開かれ、東京が見事その栄冠を手にした。

その理由として多く見られたのが、世界最大を誇るその都市人口と、他の追随を許さない鉄道網。
また、ハイテク製品やアニメ、ゲームなどによるイメージの影響も強いようだ。
中にはJRのスイカや、ウォッシュレット、大手町のビルの地下に農園を作った人材派遣会社パソナの取り組みをその理由として挙げる人も。また、ここでは「お台場」がかなり評価の対象になっていたり、東京人のライフスタイルそのものが未来的であるとされていることも新鮮だ。

ある都市オタクは「東京にあと必要なのは、浮く車だけだ」とのコメントを記していた。


とまあ、ここまででも凄いんだが、次のレスでとどめを刺された。


373 : 鉱夫(九州) :2007/03/15(木) 13:06:34 ID:1+6RICb40
日本はこういう異次元の町並みを作ってほしい。


この↑の絵……、小学生の頃に自分が考えた都市とすごく近いんですよ。


なんつーか、小学生の自分はシムシティが大好きで、環境問題とかも大好物だったせいか、公園ばっか配置してクリーンな都市を目指しすぎて工業が全然発展せず、人もちっとも増えない田舎都市ばっか作ってたのだけど、実物のコンクリートのビルなんかを見ながら、「自然と無理なく共存できる建物」ってないかなあ……と常に夢想してた。


で、ある日サイエンス系のテレビ番組を見てた俺は、アカシアアリというアカシアの木に住んでるアリを見た。このアリはアカシアと共生関係にあって、アリが木を害虫から守る代わりに、アカシアはアリに専用の空間、住みかを提供し、定期的に食料(蜜)も出す。

↑の角みたいな部分がわざわざ空洞になってて、アリ専用の部屋となってる。


で、もうこれ見たときに「これじゃん」と。木が建物になればいいじゃん、と閃いたわけだ。


遺伝子操作を駆使して、巨大な木を作り出し、その木が部屋を作れば良いな、と。「部屋を作る」っていう習性はアカシアが持ってるわけだし、平均樹高80メートル、直径5メートルなんていう木もあるから、ビル並みの大きさでも大丈夫じゃね? と考えた。うまいこといけば実をつけたり、蜜を出したりして食料生産できたりするんじゃないかと小学生ながらに色々考えてた。


いま考えてもこれ実現したら確かにすげーよなと思う。光合成で何の公害も出さずに工業が行えるし、そこから得られた糖分をアルコール発酵させて燃料を作ることも可能。元々あったCO2を光合成してできた燃料だから、それを燃やしてもCO2が戻るだけで増加には繋がらないし、光合成エネルギーを木の成長にまわして家を成長させることも可能、と完璧じゃないですか……とは思えるものの、いかんせん現実味が無い。
理由を挙げると、

  • 遺伝子操作技術がそこまで繊細に発達してない
  • 植物の伸張を自由に操作する技術の確立が必要
  • 植物を「建造物」として建てるための技術が必要

なんていうこのうち一個だけでも大変なくらいの問題が3つくらいある。それぞれ解決するのに1世紀ぐらいかかりそうだから合計で300年。さらにそこから人が快適に住めるような環境にするための調整で60年くらい使い、光合成エネルギーを応用するのに50年、法整備とか一般人が住める値段になる時間も含めば、約500年くらい……。


「俺生きてねーよ!!」


そう思い、泣く泣くこのプランを諦めたのだけど、生物分野への興味を忘れることが出来ず農学系の大学に入ったというわけだ。
今考えれば理学・工学系に行って、このプランに関わるような研究に一生を捧げて、後継者に未来を託すのも良かったかもしれない。もう後の祭りだが。




つか、核融合発電*1と森林都市は、俺の中で一生の夢です。誰か実現してくれ。

*1:「核」とか名が付いてるが、原理的に臨海事故が起きず、放射性物質を使わず、放射性廃棄物も出ない。しかも原子力発電の何倍ものエネルギーが出るという夢のような発電。